Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
森 英喜; 平尾 敏雄; Laird, J. S.; 小野田 忍; 伊藤 久義
JAERI-Review 2002-035, TIARA Annual Report 2001, p.14 - 16, 2002/11
高集積メモリデバイスへのイオン1個の入射により時多数のメモリ情報が同時に反転するマルチプルビットアップセットの発生機構解明を目的として、イオンの入射角度が誘起電荷の伝搬に及ぼす影響を調べた。試験試料として、不純物濃度が51015cmのn型シリコン基板上に接合面積が100m2mの金電極を4mの間隔で3本配置したショットキーダイオードを作製した。試料への照射は18MeVの酸素イオンを使用した。各電極での誘起電荷の測定はTIBIC(Transient Ion Beam Induced Current)システムを使用し、イオン入射角度は0°(垂直入射)から45°,印加電圧は0Vから5Vの範囲で変化させた。この結果、イオンが入射した時に発生するシングルイベント過渡電流波形のピーク値は入射角度の増加に伴い高くなること,電荷収集量は入射角度の逆余弦に比例することがわかった。また、発表会ではイオン照射位置を変えた時の各電極での過渡電流波形の変化についても報告する。
小野田 忍; 平尾 敏雄; Laird, J. S.; 森 英喜; 阿部 浩之; 伊藤 久義
JAERI-Review 2002-035, TIARA Annual Report 2001, p.3 - 4, 2002/11
100MeV級の高エネルギー粒子を用いてシングルイベント現象の発生機構を探るため、AVFサイクロトロンで加速したイオンビームをマイクロメータで微小化し、半導体素子に照射して発生する微弱過渡電流の計測を行った。試料としてトップシリコン層厚が3.5mのn/p型 SOI(Silicon on insulator)ダイオードを用い、320MeVのKrイオンを照射した。その結果、過渡電流波形の立ち下がり時間160ps、ピーク電流630A、収集電荷量として1.10.1pCが得られた。この収集電荷量はトップシリコン層で発生する電荷量の計算値と良く一致しており、トップシリコン層の下に設けた埋め込み酸化膜により電荷の収集が抑制されていることがわかった。
松田 秀雄*; 大村 一郎*; 崎山 陽子*; 浦野 聡*; 家坂 進*; 大橋 弘通*; 平尾 敏雄; 阿部 浩之; 伊藤 久義; 森 英喜; et al.
JAERI-Review 2002-035, TIARA Annual Report 2001, p.11 - 13, 2002/11
高電圧電力半導体素子の宇宙線による破壊メカニズムを解明し、高性能化及び高信頼性化のための素子設計に資することを目的に、各種素子の実使用電圧での破壊確率をプロトン照射を行って評価した。電圧印加中の試験素子にプロトンを照射することにより、素子が突然絶縁破壊し、実環境での宇宙線による破壊と極似な現象を確認することができた。さらに、破壊確率が照射エネルギーに依存しており、電界増加に対する破壊確率上昇の傾きは、自然界宇宙線での破壊確率や中性子による破壊確率と同傾向であった。これより、プロトン照射により自然界宇宙線による破壊を模擬できたと考えられる。さらに、重イオン照射で取得した破壊箇所の特異性と発生電荷量のデータから破壊メカニズムを議論する。
鳴海 一雅; Xu, Y.; 宮下 喜好*; 楢本 洋
JAERI-Review 2002-035, TIARA Annual Report 2001, p.176 - 178, 2002/11
Si(111)上のC薄膜に、7MeV Cイオンを照射し、C薄膜に対するイオン照射効果を原子間力顕微鏡,顕微ラマン分光を用いて調べた。C分子は、イオン照射によって分解して非晶質炭素へ変換し、同時に、絶縁性の薄膜が電気伝導性を持つようになった。一方、イオン照射によるCのポリマー化が観測された。
工藤 博*; 岩崎 渉*; 村主 拓也*; 齋藤 勇一; 山本 春也; 鳴海 一雅; 楢本 洋
JAERI-Review 2002-035, TIARA Annual Report 2001, p.214 - 216, 2002/11
われわれが最近行ったC及びAuクラスターによる電子分光実験について、測定系の確立と問題点,テストデータとその解釈について報告する。実験はTIARAタンデム加速器のクラスタービームラインを利用し、Ni多結晶試料から後方135に放出される電子のエネルギー測定を行った。測定系としては、クラスタービームには電流安定度に多少問題があるため、数値微分によってエネルギースペクトルを求めなければならない阻止電界型エネルギー分析器よりも静電偏向型エネルギー分析器が本実験目的に適合していることがわかった。得られたエネルギースペクトルより、0.5MeV/atomのCクラスターは等速のCに比べて15eV以下の収量が25%程度低下しており、またCより高速の1.67MeV/atomのAuクラスターは等速のAuに比べて10eV以下の収量がわずかに低下していることが見出された。このような非線形効果が特に低速電子生成に現れることは、従来報告されている2次電子の総量(電流値)の測定では得られなかった知見であり、非線形効果がクラスターとターゲット内原子との遠隔衝突に起因していることを示唆している。
小嶋 拓治; 須永 博美; 瀧澤 春喜; 花屋 博秋; 橘 宏行*
JAERI-Review 2002-035, TIARA Annual Report 2001, p.123 - 124, 2002/11
Co-線や2MeV電子線について特性が十分に明らかにされている、厚さ約10-200mmの薄いフィルム線量計をイオンビーム線量測定に応用した。線量範囲0.005-200kGyを5%以内の精密度でカバーする線量測定技術の開発のため、高精密なフルエンス測定技術の開発とともに、薄いフィルム線量計の応答の線エネルギー付与(LET) 特性研究を行った。また、平面及び深度方向の空間分解能がそれぞれ約1m及び10m未満の線量分布測定技術を開発した。最近の開発成果の概要をまとめて記す。